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 8月8日、玖珠町人権を守る町民のつどいが開催され、改めて人権問題に触れることができました。
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 今回は、徳島県から徳島県に伝わる「阿波木偶箱(あわでこはこ)まわし」に秘められた同和問題について学習することができました。

 講演と人形芝居があり、講師は辻本一英さんで人形芝居を披露してくれたのは「阿波木偶箱まわし保存会」の中内正子さん、南君代さんでした。

 講師の辻本さんは徳島県の被差別部落の調査・研究に取り組み、阿波木偶箱まわし保存会を組織して、「福」を運んだ人形まわしの伝承と人権・同和問題の啓発活動をしています。

 古来から、人形芝居のほか、歌舞伎、能、狂言などの日本の伝統芸能の多くは被差別部落の歴史と深い関係があります。日本文化の礎には被差別部落の持つ優れた技術と伝統があったのです。

 「三番叟(さんばんそう)まわし」は四国を代表する門付芸(かどつけげい)です。正月が明けてからすぐに始まり2月にかけて四国のあちこちの家々を回り、家内安全、五穀豊穣、商売繁盛等を祈って行われていました。人形を木箱に詰めて天秤担ぎにし旅していて、家についたらその箱から取り出した縁起物の翁などの木偶(でこ)で口上(こうじょう)を唱えながら独特の節回しとあいづちで舞います。

 

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 ▲「三番(さんばんそう)まわし」では天秤で担いだ箱の中から口上に合わせ次々と演技物の木偶が取り出される

 

 各家々は、木偶まわしの来るのを待っていて中には舞っているのをありがたく拝んでいた人もいたようです。そういう木偶まわしは100を超えていて九州の各地でも昔は豊後水道を渡り舞われていたようです。

 その「箱まわし」は庶民の暮らしに根付いていましたが、高度経済成長を境にほとんど姿を消してしまったようです。喜ばれる一方に、被差別部落に向けられるイメージから子孫に伝承されなくなったからです。箱まわしをする人の中には、祈りのほか占いなどもできる者もいて、畏敬の念、「こわい」ととられていた者もあったようです。

 今回の「阿波でこまわし」のお話と実際の舞を見て、やはりある「部落差別」をつくづくと感じることができました。

    

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 ▲「三番叟(さんばんそう)まわし」の時季以外は「阿波でこまわし」を担う人は人形芝居で全国を回っていた