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 今年から地域内の文化財を学習し八幡の歴史に触れたい思いから、地域づくり部会、教育文化部会合同の主催で文化財を学んでいるが、このほど11月18日に天祖神社とその周辺で講師に天祖神社宮司の穴井靖人氏、玖珠郡史談会会長の内恵克彦氏を招き現地学習会が行われた。

 

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▲開会あいさつをする河島     ▲天祖神社の由来について  ▲天祖神社の歴史について

 廣太郎地域づくり部会長         説明する穴井靖人宮司      説明する内恵克彦史談会長

 

【天祖神社】

 玖珠の郷の松平(まつびら)に居住し角埋山(つのむれやま)に城を築くなどの業績を残した源為朝(みなもとためとも)を現在の天祖神社の裏山である永日山(えいにちさん)に平安時代末期の久安六年(一、一五〇年)に妙見さまと合祀したのが天祖神社の始まりとしている。

 その後、永禄九年(一、五六六年)に現在地に遷宮したが、永日山の頂上付近には今も元宮として社(やしろ)等が大事に管理されている。この遷宮にあたり山下地区の大地にある「二本塚」(現存)で祝詞(のりと)が奏上されたといわれている。

 また、天祖神社は戦国時代の天正十五年(一、五八七年)、豊薩戦で攻め入った薩摩軍により神社や宝物を焼失させられたが、江戸時代初期に、領主の久留島氏により復興された。

 今も残っている宝物としては、「大金幣」があり、その頭板や神社の棟板に記されたものから当時の状況をはかり知ることができる。

 今回の現地学習では、棟板に記されて現存している、神社神殿に配置された建築当時の有志からの寄進である12個の「蛙俣」(かえるまた)を特別に直に見せていただいた。

 

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 ▲「大金幣」と金幣箱 ▲記されていることから往時の   ▲棟板に記されている往時の有志の

                    状況が推測される「棟板」       寄進の「蛙俣」(かえるまた)

 

 【天祖神社の御祭神】

○天御中主命(あめのみなかぬしのみこと)(妙見さま)

  古事記の中で一番最初に出てくる神で、男でもなく女でもない宇宙根源の神。「天」は天祖神社の名前の由来でもある。

○品陀和気命(ほんだわけのみこと)(八幡さま)

  源為朝(みなもとためとも)を祀(まつ)っている。

○素佐之男命(すさのおのみこと)(祇園さま)

  この地で祭りをするため後世に祀るようになったとされる。

  古事記で大蛇退治をした神。

【十二神将とその周辺】

○薬師如来

 ・東方の浄瑠璃浄土の教主で、ご利益はどんな病気でもすぐに治してしまうという「徐病安楽」から、おいしいものが飽きるほど食べられる「飽食安楽」や「諸根具足」、「所求満足」、「美衣満足」など幅広く願いを叶えてくれるという。

○日光菩薩・学校菩薩

 ・中央に薬師如来、左右に「日光」、「月光」の両脇侍を配したこれらを「薬師三尊」という。

 ・「日」、「月」は病気を治す薬師如来のパワーが昼も夜もフルに発揮される意味を持っている。

○十二神将

 ・薬師如来を信仰する人々を守護する薬師如来の十二の眷属(けんぞく)。

 ・それぞれの神将は七千の部下(眷属)を持つ。

 ・もともとは悪鬼の頭領どもであったが、薬師如来の本願と功徳の説法に感動し、「今後薬師如来の明号を唱えるものあれば、これを守護して一切の苦難を除き諸々(もろもろ)の願いを成就させよう」と声を揃えて誓い仏教に帰依(きえ)したといわれている。

 ・十二の神将はそれぞれの様相をした武将のスタイルをしている。

 

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▲薬師如来(中央奥)と    ▲日光菩薩、月光菩薩     ▲様々な表情の十二神将   

 日光菩薩、月光菩薩(奥)   (左端と中央奥)            の一つ

 十二神将の群れ(手前)

 

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▲十二神将について説明する内恵会長

 

 

【灰塚】

 ・戦国の頃、天祖神社が薩摩軍によって焼かれたため、その焼け跡の中から掘り出して集めた塚で、その上に焼け跡から掘り出した五輪塔や宝篋印塔(ほうきょういんとう)、五輪婆、板碑(いたひ)等の石造物が並んでいる。     

      

      

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    ▲天祖神社の火災後に集めて  ▲「宝篋印塔」(ほうきょういん   ▲梵字(ぼんじ)が刻まれた

  できた「灰塚」と石造物            とう)(中央の石造物)           「板碑」(いたひ)

      

 

 

 

  


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